中央橋街園

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 小樽運河には、4つの橋が架かっている。札幌側から浅草橋、中央橋、龍宮橋、北浜橋という。小樽駅をまっすぐ港の方に下って行くと、小樽運河と交差する橋は、中央橋という。ここの手宮側に中央橋街園という休憩スペースがある。

 一番札幌寄りの浅草橋街園には、観光案内所があり多くの観光客で賑わっている。龍宮橋のたもとにもトイレ、ベンチを備えた龍宮橋街園がある。北浜橋の港側は、北海製罐の構内で行き止りとなっているので、橋そのものが休憩スペースとも言える状態だ。

 さて、埋め立てられる前の小樽運河を全国に知らしめたものは、改修前の中央橋界隈からの、赤レンガの大同倉庫、石造の小樽倉庫、係留している艀や船舶を描写した、プロ、アマ問わずカメラ愛好家の写真や、日曜画家たちの絵画だった。

 現在、小樽運河を訪れる観光客は、最初に札幌寄りの南端にある浅草橋街園にバスを乗り付けるか、中央橋から運河散策路を通って浅草橋街園まで歩くのが主である。浅草橋で休憩し、運河を背景に写真を写し、その界隈を散策するというのが、定番観光コースといえる。

 浅草橋街園は、季節問わず観光客で溢れている。また、ここで観光写真を撮っている写真業者たちは、自分たちの写した写真が、全国に小樽運河を広めたという自負を持っている。

 さて、話しは中央橋に戻り、中央橋街園は、浅草橋街園と同時期、現在のように小樽運河が改修された昭和61年(1986年)にできあがった。北海道が管理している。ちなみに浅草橋街園は小樽市で管理している。

 観光客のみなさんは、この中央橋街園をどうもスルーしてしまう。小樽駅からまっすぐの好立地なのに・・・。確かに街園の港側は近代的なマリンバンク、その隣は空き地、シーサイドインと小樽らしからぬ、というか何処にでもある建物、風景が続く。しかし、臨港線側は、運河プラザ、大家倉庫などが眺められ、小樽ならではのロケーションなのだが・・・。

 また、入口に植込みがあり通りから街園内がよく見えない、開放的でないというのも、みんなが寄り付かない原因かもしれない。浅草橋街園同様、中央橋街園にも、多くの観光客に来ていただけるアイデアを欲しているのは、私だけではないはずだ!!!

(斎藤仁)