住吉神社

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 住吉神社を名乗る神社は、驚いたことに全国に2300社もあるという。先日の九州旅行で知った知識であるのだが・・・。有名なところでは、住吉神社の総本社である大阪住吉大社、そして私が訪れた博多の住吉神社、さらに下関の住吉神社を加え三大住吉神社と博多の案内板に記載されていた。

 小樽の住吉神社は、小樽で一番有名な神社である。7月の例大祭も「小樽祭り」と呼ばれている。ちなみに小樽三大神社といわれているのが、ここ住吉神社、龍宮神社、水天宮の三つであるが、小樽市民はそれぞれ愛情を込めて住吉さん、龍宮さん、水天宮さんと呼んでいる。その中で、規模、歴史等すべてにおいて他を凌ぐのが住吉神社である。

 国道すぐの大鳥居横にある石造門柱には「縣社」の文字が消されているのが読み取れる。これは戦後廃止された神社の各付けの一つで、この住吉神社は北海道では、札幌の北海道神宮、函館の八幡宮に次いで三番目の各付けだったと、小西誠一氏子青年会会長が教えてくれた。

 実は、私はここで29年前に神前結婚式を挙げた。坂下にある社務所から地下トンネルを通り、シーちゃんが鎮座する写真の本殿に上がり、両家の親戚とともに結婚式に臨んだ。

 事前に結婚式を申込にその年の1月に社務所を訪ねた時、式には「鶴」と「亀」があり値段に差が付いていた。少しでもお金を節約しようと、迷わず7千円の「鶴」を選んだのだが・・・。

 式は順調に進み、通常最後に行われる両家親戚紹介が行われないうちに、式は終了した・・・。親戚からは、紹介無かったなと物静かに言われ、これが値段の差か!!!と一生の後悔をしたのを忘れることはできない。

 ちなみに今は「松」と「鶴」に呼称が変わり、両方に親戚紹介がありそれぞれ6万円と3万円が挙式料だと教えてくれた。

 さて、住吉神社のある小山を船上山と呼ぶ。この鎮守の森では毎年「おたる船上山いのちの森植樹祭」が「北海道千年の森プロジェクト」主催で行われ、小中学生を含む多くの市民が参加している。昨今注目エコ活動の走りである。

 前述7月小樽祭りの際は、鎮座130年を記念して平成9年(1997年)に修復された北海道内最大級の百貫神輿を始め、五基の神輿を担ぎに、全道より多くの舁夫(かきふ)が集まり祭りを盛り上げる。今年も観客として、大いに楽しみたいと思っている。

(斎藤仁)