妙見川と妙見市場と妙見小僧

myoken_kozo

小樽の市街地を流れる於古発川(おこばちがわ)は、下流では妙見川とも呼ばれています。

この妙見川の国道5号線よりちょっと山側に建つ、カマボコ型の特徴的な建物が「妙見市場」ですね。そして、これまた特徴的なのが、妙見市場は川の上に建っているんですよね。

現在のカマボコ型の市場の建物は、昭和39年(1964年)に建設されたものだそうで、元々はA・B・C棟と3棟あり、当初はお店がびっしり並んでいて大変な賑わいだったとか。

しかし、徐々にお店が減ってきて、その後、山側のC棟だけを利用するようになり、結局、A・B棟は2012年春に解体・撤去されて、現在はその山側のC棟のみでの営業となってます。

ちなみに、その撤去工事により、建物の床下に流れていた部分の於古発川(妙見川)が顔を出すことになったのですが、考えてみれば、ほぼ半世紀ぶりの出現となったんですね。

さて、そして今回の投稿のもう一つの話題です。

ちょうどこの妙見市場から続く妙見川が、国道5号線の下へと流れ込む場所に、国道を渡る歩道橋が架かっているのですが、その歩道橋の柱の根元に「妙見小僧」がいるのをご存知でしょうか。

この妙見小僧は、まあ、小さな小便小僧なんですが、目の前の歩道沿いにはちゃんと「妙見小僧」と書かれた看板も掲げられているんです。ただ、知る人ぞ知るといった感じで、ほとんどの人は歩いていても気付かないようです。

このちょっとした衣装を頭からまとい、旗を掲げている妙見小僧ですが、小樽出身のとある政治家が引退後の1993年、地元商店街の発展のためにと寄贈したものだそうで、どうやらちゃんとした小僧さんのようです。

私はついつい、近くを通ると様子を見に行ってしまうのですが、冬の季節は両側に大きな氷柱ができて、妙見小僧はかなり寒そうにしてるんですよね(年によっては全部氷に覆われることもあります)。

どうです? 今度近くを通ったら、歩道橋の柱の根元部分をのぞいてみますか?

(参考:書籍「小樽散歩案内」/発行:有限会社 ウィルダネス)

写真:小梅太郎の「小樽日記」

(小梅太郎)