ちょっと気になる小樽市都市景観賞

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小樽には、歴史を今に伝える貴重な建物が数多く残っていますが、主な建物は「小樽市指定歴史的建造物」として市から指定され、あちこちで紹介される機会も多いですよね。

この歴史的建造物とは別に、景観を主眼にした「小樽市都市景観賞」というのも小樽にはあるんですよね(さらに、都市景観賞に準じる奨励賞があります)。

これは昭和63年(1988年)に、“小樽の歴史と風土に調和した都市景観をつくり出している建築物やイベントなどを表彰することにより、都市環境の向上とまちづくりへの皆様の関心を高めていただくため”(小樽市ホームページより引用)、設けられたものだそうです。

小樽市指定歴史的建造物の中にも、この都市景観賞を受賞している建物は結構あるのですが、周辺との景観といった観点から、例えば「小樽運河散策路」や「小樽港マリーナ」、「オタルナイ湖周辺とループ橋」といった施設なども受賞しています。

建物ですと、例えば、周囲を歴史的建造物に囲まれる色内大通りの交差点に建つ、本局こと「小樽郵便局」も受賞しているのですが、モダンで堂々とした佇まいが周囲の歴史ある建物群ととても調和していて、なるほどといった感じです。

さらにこの賞は、イベントやそのイベントなどを行う個人や団体も表彰の対象にしているのが、ユニークなんですよね。

例えば、過去の受賞作品を見てみると、「おたる潮まつり」に「小樽雪あかりの路」、さらには、小樽運河と於古発川周辺で行われている、有志による清掃活動「小樽運河クリーンプロジェクト」といった活動も受賞しています。

こういった建物や活動における周辺の環境への配慮によっても、今の小樽らしい街並が作り出されているのですね。

建物などの場合であれば、小樽市都市景観賞のプレートが掲げられているので、これが受賞の目印になります。

歴史的建造物と合わせて、周囲の景観とともにこの小樽市都市景観賞というのも、ちょっと気にして小樽を巡ってみてはいかがでしょうか。

(小梅太郎)