手宮グラウンド

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小樽市の北側、手宮公園頂上に、小樽唯一の公認陸上競技場、手宮公園競技場(通称手宮グラウンド)がある。NHKで全国放送された急坂「励ましの坂」を上りきったその場所である。愛犬シーちゃんと、励ましの坂を上りかたがた、久しぶりの手宮グラウンドを訪れてみた。

陸上競技の中体連などの公式大会はすべてここで開催されている。非公式でも、私が中学生だった40年以上前は、市内中学校の校内陸上大会なども、ここを会場に使われるので、市内中学校の卒業生は、必ずここのトラックを走った記憶があるはずだ。

ちなみに、東京の国立、札幌の厚別や円山競技場のように、サッカー、ラグビーに使えるようにはなっていない。

私は、中学校3年間陸上部に所属していた。このグラウンドで跳んだり、投げたり、走ったりしていたわけだ。

当時、陸上トラックの主流は、全天候型に変わりつつあったが、地方グラウンドは、まだまだその恩恵に預かれず、野球場のマウンドや、テニスのクレーコートで使われる、赤土のアンツーカーがほとんどだった。

しかし、ここは火山灰と土を混ぜ合わせただけのトラックで、雨天時は、水はけが悪く、内側の1、2コースなどは、水がたまり泥沼状態になり、選手には、大変評判の悪い競技場であった。

また、トラックがカーブ、直線それぞれ100mづつの作りで、一般的な競技場のカーブ120M、直線80mに比べ、カーブがきつく、記録も出ずらいトラックであった。

平成12年にここは、全面改修され、写真のようにトラックはウレタン樹脂製全天候型となり、雨天時でも変わらず競技できるようになったのは、喜ばしいことだ。直線トラックの外側にあった跳躍用の砂場を、トラックの内側に配し、カーブを緩やかに設計変更しているようであった。

このグラウンドからも、中学、高校の全国大会で優勝、入賞した選手をたくさん輩出している。2020年東京オリンピックに、このグラウンドで鍛えられた若者が、日の丸と小樽の誇りを背負い、出場してほしいと願っているのは、わたしだけではないはずだが・・・。

(斎藤仁)