小樽公園から菁園中学横への「団子坂」

dangozaka

坂の街・小樽には、船見坂や地獄坂といった、名前のついている坂道があり、そういった坂道は歩く機会もありますが、名前がついていても、なかなか歩く機会がないような坂道もありますよね。

今回はそんな坂道についてです。
場所は菁園中学校の横から小樽公園に向かって上る急な坂道で、その名前は「団子坂」。

坂道を上ると小樽公園のこどもの国ゾーン(旧こどもの国)の横、桜ヶ丘球場の裏手に出るのですが、そもそもここに坂があり、さらには団子坂という名前が付いているとは…。ただ、坂道としては、結構知られているようですね。

小樽市のホームページ内に、団子坂についての由来が記されていて、小樽公園は昔から、市民の憩いの場として親しまれてきていますが、どうやら昔は公園に茶店が数軒あって、この坂道を上ったあたりにも、大正〜昭和初めには団子屋さんがあったそうです。

そして、その団子目当てに上るこの坂道を、いつしか「団子坂」と呼ぶようになったそうですよ。

団子屋さんがあったのは、昭和初めの頃までということですが、その後は近隣の方の抜け道として利用されてきたのかどうか、とにもかくにも、実際にその団子坂に行ってみると、道はあるのですが、結構大変な坂道なんです。

今回は小樽公園側から下ってきたのですが、下ってすぐは細い坂道で、木の階段が設置されているものの足元がおぼつかず、途中からは、舗装された坂道になるのですが、そこも滑って転んでしまいそうな急な坂道なので、ジグザグに歩くくらいでした。

下りきったこの団子坂を見上げると、上るのもかなり大変そうで、やはりよほどのことがない限り、歩く機会はない坂道かもしれませんね。

それでも、昔はここを、団子を求めて人々が汗をかきながら、上っていたというのを想像すると、この急な坂道にも、何だかちょっと親近感がわいてきます。

そうそう、以前は坂の下に女学校の寄宿舎があったそうで、女学生たちも団子を買いに、この団子坂を上ったのかもしれませんね。

参考:小樽市HP内 広報おたる連載「おたる坂まち散歩」の「第2話 団子坂(だんござか)」より。

(小梅太郎)