小樽堺町ゆかた風鈴まつり

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堺町通りと言えば、メルヘン交差点から於古発(おこばち)川まで続く小樽の有名な観光地。
ガラスやスイーツ、海産物などの土産物屋や寿司店など小樽を満喫できる店が軒を連ねる、市内外に有名な通りだ。小樽を訪れるツアーには必ずと言っていいほど堺町通りでのお買い物が組み込まれている。

これほど観光客で溢れかえる堺町通りが、「小樽堺町ゆかた風鈴まつり」の日になると一変する。
普段は車が通る道が歩行者天国に変わり、通りのあちらこちらにがらすの風鈴が飾られる。
ゆかたコンテストに出場するのだろうか、普段は見かけない浴衣を着たカップルや家族連れも歩いている。がらすの風鈴の音色と浴衣姿のあでやかさが、堺町を粋な日本の夏をイメージさせる街に変えている。

約1000個のがらすの風鈴が飾られた車道は「風鈴ロード」となり、風に揺れる風鈴たちは涼しげな音を一斉に奏でる。こんなにたくさんの風鈴がなっているのに、うるさいという感じはまったくない。まるでがらすのオーケストラを聴いているようだ。

そんな風鈴のオーケストラの中を、夕日を浴びながらそぞろ歩く。なんと言う贅沢な時間だろう。ビアガーデンあり、ストリートライブあり、土産物屋の店先から海産物の焼けるいい匂い、市民の自分とは関係ないと思っていた観光地が一気に身近になってくる。
普段はこの通りで買い食いなどほとんどしないのだが、せっかくだからこの気分に浸るために、観光客に人気のソフトクリームでも食べようか…。車で来てしまったから残念ながらビールはお預け。

今年5回目と、まだ歴史は浅いイベントだが、通りを歩いているだけでも楽しい。今年は夜に2000個のグラスにキャンドルを入れて駐車場に模様を描き出す「小樽グラスキャンドルの夜」も行われた。

小樽の夏の大きなイベント「おたる潮まつり」が終わると、小樽の夏が終わったと思ったら大間違い。「小樽堺町ゆかた風鈴まつり」も夏の魅力的なイベントだ。

(まがら りか)