花園町の路地裏

rojiura

国道5号線、花園グリーンロード、寿司屋通り、旧手宮線に囲まれた地域が、小樽の歓楽街花園町である。住居表示でいうと5丁目まである花園の、1丁目と3丁目の一部に当たる。花園の花を取り、「はなまち」と呼ぶ酔客もいる。

近年、役所関係、商大生等札幌からの通勤、通学が多くなり、繁華街も小樽駅周辺、稲穂界隈に移りつつあると言われている。

花園町には多くの入り組んだ、車の入れない小路がある。特に国道と花銀に囲まれた1丁目には、迷路のように路地裏が張り巡らされている。ここを通ると行き止まり、ここは抜けることができる。花園町初心者にとっては、ベテランと歩き、路地裏を覚えることから、はなまち行脚ははじまる。

近年それぞれに名前を付け、馴染んでもらおうとしているが、まだまだ浸透には、時間がかかりそうだ。また、古い建物を壊し、駐車場や空き地にしている土地も目立つようになった。

先日、国交省北海道運輸局国際観光課の役人お二人と、インバウンド観光(小樽に外国から来るお客様)に関し、ヒヤリングを受けた。その中のお一人が、おもしろい事を言っていた。

「小樽の夜を過ごす時に、観光マップに掲載されているところだけではなく、花園町の路地裏を紹介したらどうかと思うんです」
「やっぱり、住んでいる人たちと触れ合いたいというのが、旅行者の希望。私たちも、海外にいったら、安全であればですが、現地の人が行く店に行きたいですものね」

というのです。

この場末感満載の路地裏、小樽独特のようである。
言われてみると、ススキノ(札幌)や三六街(旭川)には、確かにない。

あのさびれたと思っていた、路地裏には多くの可能性を秘めているという事なのだろうか。

早速、愛犬シーちゃんと朝の散歩で、花園町の路地裏を歩いてみた。

(斎藤仁)