カトリック富岡教会

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 商大通り、「地獄坂」の途中にカトリックの教会があります。カトリック富岡教会です。
 1929年(昭和4年)に建てられたこの教会は、市の歴史的建造物にも指定されています。

 その外観は、北海道に二つしかないゴシック様式の木造建築(一部鉄筋コンクリート)で、正面玄関の尖頭アーチが中世ヨーロッパの趣を感じさせます。また、正面玄関のわきにはルルド(聖母マリアが出現したといわれるフランスの町の洞窟の模型)も置かれています。
 また、二階が礼拝堂になっていて、そのアーチ形の窓には、色とりどりのステンドグラスが使われています。

 富岡教会の隣には「藤幼稚園」があります。夫はこの幼稚園に通っていました。
 週に一度、シスターである園長先生に連れられて、みんなで富岡教会にお祈りに行っていたそうです。
 子ども心に教会の中は異世界のようで、やんちゃ盛りの男の子たちも聖堂に入ると、神妙になったといいます。ステンドグラスという言葉もまだ知らない年頃ではあったのですが、その美しさは格別だったようで、今でもステンドグラスに彩られたアーチ窓を思い浮かべることができるそうです。

 美しく、歴史的にも価値があるため、カトリック信者の祈りの場にとどまらず、観光名所にもなっており、観光客の声にこたえて案内所も設置されています。
 教会の手前に「シャロームの家」と看板のかかったログハウス風の建物があり、そこを訪ねると、教会ボランティアによる聖堂の案内やコーヒーのサービスが受けられるそうです。ちなみに、2013年は5月から10月まで、一般公開されていました。

 これからは雪の季節ですが、また緑の多い季節が巡ってくると、長い時間をかけて周りの自然との調和をとってきた教会が、一段と素晴らしく映えるに違いありません。

 何度でも訪れたい魅力のある場所です。

(川)