運河まんじゅう
入船十字街からメルヘン交差点を目指して海側に下りてくると、小樽運河まんじゅう本舗(北海たからや)がある。
この北海たからやは、京都宝製菓の北海道営業所として昭和41年(1966年)に開設され、昭和48年(1973年)から北海道宝に改組。平成23年(2011年)に現社名である北海たからやとなっている。
北海道宝の時代には、北海道のみならず本州も含めた観光地のお土産を数多く作っていた。笑えない話だが、市外の温泉や観光地からお菓子のお土産を買ってきたら、北海道宝(小樽産)だったということが結構あった。
さて表題の小樽運河まんじゅうは、茶色皮の巷間いわれる大島まんじゅうである。温泉水や温泉蒸気を利用すると温泉まんじゅうと呼ばれ、茶道の開祖から名前をいただき、お茶うけの定番として、利休まんじゅうとも呼ばれているようである。食の宝庫北海道の製品らしく、道産小豆と小麦を使用していると銘打っている。
「名物に美味いものなし」と言われていたのは前世紀のこと。今の時代、美味しくないものを出すとすぐにネットで広がってしまう。逆にここは全国各地のお土産お菓子を作っているという事は、販売店が納得する味と値段を作り上げたノウハウを持つという事。
さて、表題の運河まんじゅうであるが、そこいらじゅうにある大島まんじゅうよりも間違いなくリーズナブルで美味しい。さっぱりした上品な甘さの中に、昔懐かしいまんじゅうの味がする!!!
いまや堺町メルヘン交差点界隈は、北海道スイーツの新たな拠点の一つとなっているのはご存じの通り。その中にあっても運河まんじゅうはお土産として十分に満足いただける品質と味である。洋菓子もいいが、たまには和菓子でいにしえの小樽を感じてほしいと思う。
(斎藤仁)