静かな時間が流れる雪の住吉神社

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今シーズンは雪が少ないと言われていて、この原稿を書いている時点でも、確かに周囲に積もっている雪の高さは例年より低く、おかげで雪かきは今のところは楽をさせてもらってます。

とはいえ、周囲は真っ白な雪景色なわけですが、考えてみれば、この雪景色そのものが北国ならではの風景ですよね。

普段見慣れた風景も、雪に覆われると、また違った眺めを見せてくれるので、冬の間は寒いながらもよくあちこちを歩いて巡ってみるのですが、先日、そんなことを思いながら、小樽総鎮守の住吉神社に行ってきました。

住吉神社といえば、通称“小樽まつり”とも呼ばれる7月の例大祭の時には、境内は大混雑で大変な賑わいをみせ、正月になれば初詣に多くの参拝客が訪れますよね。

ただ、普段の住吉神社は訪れる人も少なく、境内はいつもとても静かな時間が流れてるんです。

小樽市の保全樹林にも指定されている境内の住吉神社の森は、夏は深い緑に、秋は紅葉に彩られ、そして、冬のこの時期は雪に覆われます。

出かけたこの日は、ちょうど雪の降った翌日で、真っすぐ続く参道は、人の足で踏み固められた一本道があるだけで、周囲には真っ白な雪が積もっていました。

灯籠に何層にもなって積もった雪が、なんだか可愛いく、途中の小樽市指定歴史的建造物でもある和風建築の社務所の屋根にも雪が積もり、さらに味わい深い姿を見せていました。

そんな住吉神社の境内を雪を踏みしめながらゆっくり歩くと、真っ白な参道と周囲の木々がとても静かで落ち着いた雰囲気を漂わせていて、何だかとてもいい感じなんです。

寒い中、散歩に出かけるのは、なかなかおっくうなものですが、そこにはこの時期だからこその風景が広がっていて、この日訪れた雪の住吉神社も、いつもと違った素敵な表情を見せてくれました。

どうですか?思い切って雪景色の小樽に出かけてみては!(ただし、出かける時は暖かい服装で!なんだかんだいっても、寒いですから…)。

写真:小梅太郎の「小樽日記」

(小梅太郎)