大正硝子館
大正硝子館は、硝子の街小樽の代表的硝子製造販売店である。銀行建築で有名な色内大通りが堺町通りに変わる、オコバチ川の色内側の畔に建つ本店をはじめ、市内12店舗、市外2店舗を展開している。
この本店は、旧名取高三郎商店という、両側にうだつの上がった歴史的建造物を利用している。1900年(明治33年)小樽に電話が開通する時、前年の申込時、従業員をいの一番に並ばせ、登録電話番号壱番を取得したことでも有名な商店だ。
大正硝子館の社長、久末智章氏は、私の潮陵高校、小樽JCの後輩で、小樽の代表的経済人の一人だ。また氏の三学年上の兄が、私の高校の同級生ということもあり、氏を中学生の頃から知っている間柄である。
私が高校時代、赤岩の自宅に友達と遊びに行くと、後に小樽市議会の重鎮となる恵子お母さんが、笑顔で迎えてくれ、その傍らに、生意気そうだが、当時から筋の通った事を言っていた中学生が氏であった。
旧拓銀小樽支店地下にあった硝子販売店の店長から、紆余曲折ありながらも、独立し大正硝子館を立ち上げたわけであるのだが、いまでは小樽観光協会副会長等の要職にも就かれ、小樽観光の一翼を担う大きな存在となっていることは、多くの市民はご存じの通りだ。
2011年(平成23年)、日本テレビ系列「不可思議探偵団」という番組で、名取の時代からある開かずの巨大金庫を、伝説の天才鍵師が挑戦するという企画で、店内が全国放送されたことがあった。
その日の朝、新聞番組欄で大正硝子館がテレビに映るとわかり、その放映時間はかじりついて家内と観ていたが、残念ながら氏は出てこず、名取商店を継承し本店の2階に今も小樽支店を構えているナトリの支店長が、金庫が開くのを見守っていた。
しかし、2013年(平成25年)の、フジテレビ系列「とんねるずのみなさんのおかげでした」男気ジャンケンコーナーでは、氏がとんねるず等、出演タレントと多く絡んでいるのを拝見した。写真の本店ではなく、堺街店での映像であったが、仲のよい友人が全国放送で取り上げられるというのは、うれしい事であると思うのは、私だけではない・・・、と思うのだが・・・。
(斎藤仁)