六花亭と北菓楼

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 堺町通りに北海道スイーツの雄、六花亭と北菓楼が並んで営業している。メルヘン交差点のルタオと共に、観光客が下げているお土産袋は、この三店が圧倒的に多くなってきたように感じる。

 六花亭の二階には喫茶コーナーがあり、そこで販売されている商品(シュークリーム、クッキー等)を買うと無料でコーヒーがサービスされる特典がある。

 時間がある時、家内と出かけコーヒーを飲みながら、真ん中のガラス張り吹き抜けから、一階を覗き観光客観察したりしている。知り合いを見つけることもしばしばで、結構小樽市民の憩いの場だったりしているのかもしれない・・・。

 その後、隣の北菓楼に移り、六花亭には無いバウムクーヘンや開拓おかき、クッキーの試食をいただきながら、観光客の様にお土産を思案している風を装ったりして楽しんでいる。

 この二店舗がある一帯は、平成14年4月に日藤メモリアルガーデンとして整備され、翌平成15年(2003年)第15回小樽市都市景観賞を受賞している。

 この二つの石造倉庫の歴史を少々記載する。昭和12年(1937年)小樽発祥で、現在札幌に本社を構える紙問屋、日藤の小樽営業所の倉庫として使われていた。また、現在道路に面し枕木を敷き詰めている場所に本社があったということだ。それを取り壊したことにより、件の石造倉庫二棟が陽の目を見たということだ。

 ちなみに戦前より隣には、大丸藤井小樽支店であったそう。北海道の大きな紙・文具系問屋が二軒並んでいたわけだ。問屋街堺町の面目躍如というわけ。ちなみにこの二軒、今年6月30日に経営統合された。

 余談だが、私も色々なチームのユニフォームを着ていた、草野球が華やかなりし40年近く前、日藤小樽支店にも野球部があり、紙日藤という登録名で小樽軟式野球連盟の公式戦に出場していた。なんでも日東と区別する意味で紙日藤(かみにっとう)という呼び名を、俗称としていろいろなところで使っていたと後日教えていただいた。

(斎藤仁)