SLニセコ号
11/3はSLニセコ号のラストランでした。
ニセコ号は、札幌から蘭越まで走りますが、小樽駅では30分ほど停止し、札幌から牽引していたディーゼル機関車が後ろに回り、黒いSLが先頭に姿を現すのです。黒い煙をモクモク、白い蒸気をシュウシュウと出す様子は、ものすごい迫力を持ちながら、かつ、意志を持った有機的な物体のような印象を与えます。
安全のための新型のATS(自動列車停止装置)をSLに搭載するのが困難であることや、北海道新幹線の開業準備を優先させる必要性があるということで、JR北海道がニセコ号を含めた道内の3つのSLの運行取りやめを決めたそうです。
私は11/1に小樽駅にSLニセコ号を見に行きましたが、たくさんの人がその姿を一目見ようと集まっていました。
多くの男の子が一度は通る道だと思いますが、御多分に漏れず、息子は電車などの乗り物が大好きでした。もちろんSLも好きで、ニセコ号には、一度家族で乗ったことがあります。SLのライトが「目」に見えるようで、「めんめ、めんめ」と大喜びしたのをよく覚えています。汽笛は間近で聞くとかなり大きな音で、その音にはちょっと怯えてもいましたが、SL独特のオーラに取り憑かれたのか、それからしばらくの間は、SLになりきって生活していました。親は少々困りましたが・・・。
バージニア・リー・バートンの「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」(改めて気づきましたがこの訳者は「赤毛のアン」の村岡花子さんでした)や、グレアム・グリーンの「小さなきかんしゃ」。そして、この本の訳者でもある阿川弘之の「きかんしゃやえもん」など、SLについて書かれた絵本はたくさんあります。SLには、多くの有名作家をも引き付ける魅力があるのですね。
イルミネーションで飾られた「SLクリスマス号in小樽」も2009年を最後に、運行を取りやめています。
ちょっぴり足を突っ込んだ程度のSL好きですが、小樽で見られなくなると思うと、とても残念です。
(川)